JCG Shadowverse Open Vol.3優勝者、絢瀬絵里選手のデッキ&インタビュー
2016.08.18800名以上のエントリーから、抽選で選ばれた256名が参加した今大会の優勝者は、絢瀬絵里選手でした!
絢瀬絵里選手が使用した2つのデッキは、相手リーダーの体力を減らすことが得意な「ネクロマンサー」と、高コストのフォロワーを次々と展開し、相手を圧倒する「ドラゴン」でした。
デッキ1 アグロネクロマンサー
デッキ内容は、相手リーダーの体力を減らすことが得意なアグロネクロマンサー。
アグロとは、序盤から相手リーダーの体力を減らしていき、相手の手札が揃う前に勝負を決める速攻型デッキのことです。
ネクロマンサーには《ケルベロス》や《カースドソルジャー》といった、相手リーダーの体力を直接減らす手段を持つカードが多く、アグロデッキとして十分機能します。
アグロネクロマンサーの戦い方
バトル序盤は、《スパルトイサージェント》や《ラビットネクロマンサー》といった低コストのフォロワーを展開していきます。
できる限り早く相手リーダーの体力を0にしたいので、相手フォロワーを無視し、相手リーダーを攻撃するのが戦いの基本です。
バトル中盤から終盤にかけては、《デモンストライク》や《カースドソルジャー》といったカードで、相手リーダーの体力を確実に減らしていきます。そして、アグロネクロマンサーのコンボとして有名なのが、《ケルベロス》と《ファントムハウル》のコンボです。
《ケルベロス》は、ファンファーレで《ミミ》と《ココ》を1枚ずつ手札に加える効果を持ちます。《ミミ》は相手のリーダーか相手のフォロワー1体に2ダメージ、《ココ》は自分のフォロワー1体の攻撃力を+2する能力を持ち、それぞれPP1で使えるスペルです。
簡単に言うと、PP2で相手リーダーに4ダメージ与えることができるスペルを手に入れることになります。そして、《ファントムハウル》と一緒に使うことで、PP6で相手リーダーに9ダメージ、進化すれば11ダメージを与えることができ、非常に強力なコンボとなります。
ただし、《ファントムハウル》は、ネクロマンスを使用して効果が発動するため、自分の墓場の状況をよく確認してから使うようにしましょう。
アグロネクロマンサーは、このコンボが基本になるので、相手リーダーの体力を11以下にすることが、ひとつの目標になると言えるでしょう。
絢瀬絵里選手のアグロネクロマンサーでは、PP2のフォロワーに《ファイター》を採用していました。ネクロマンサーには、《ファイター》と同じスタッツを持ち、ネクロマンス6で+2/+2する《デッドリーウィドウ》がいます。一見、効果持ちの《デッドリーウィドウ》の方が優秀にも見えますが、《ファントムハウル》や《死の祝福》などでネクロマンスを大量に使うアグロネクロマンサーとは、あまり相性が良くないので、ネクロマンスを使用しない《ファイター》を採用したのだと考えられます。
さらに《デモンストライク》を3枚採用していることで、より相手のリーダーの体力に直接ダメージを与えることが可能になっています。相手の場に守護を持つフォロワーがいた場合、《ファントムハウル》と《ミミ》と《ココ》のコンボでは、守護を持つフォロワーに妨害されてしまい、相手リーダーにダメージを与えることが難しくなります。そういったときに、《デモンストライク》が3枚あれば、たとえばビショップのような守護を持つフォロワーを多く並べてくる相手にも有利をとることができます。
デッキ2 サタンドラゴン
デッキ内容は、PPブースト(PPを増やす)をして、通常よりも早く《サタン》を場に出せることで有名なサタンドラゴン。
通常、場に出すのに10ターンかかる《サタン》ですが、《竜の託宣》や《騎竜兵》といったカードを駆使することにより、必要なターン数やPPを減らすことができます。
《サタン》に限らず、《ファフニール》や《ルシフェル》といった、他のPPの高いフォロワーも同様に、通常よりも早く場に出せることがこのデッキの強みになります。
サタンドラゴンの戦い方
バトル序盤は《竜の託宣》や《ドラゴンナイト・アイラ》を使い、PPブーストをします。相手がアグロデッキの場合、《ブレイジングブレス》や《ファイアーリザード》を使うなどして、序盤を乗り切ります。
バトル中盤は《ゴブリンマウントデーモン》や《ドラゴンガード》などの優秀な守護持ちフォロワーを場に出し、終盤に繋げます。進化時の効果が優秀な《ドラゴンウォーリア》を使うなどして、うまく場をコントロールしましょう。
終盤は、フィニッシャー(ゲームの決め手となるカード)となる《サタン》や《ファフニール》といった高スタッツのフォロワーを展開していきます。ドラゴンはPPブーストが可能な唯一のクラスなので、他のクラスよりも早くPPの高いフォロワーを出すことができます。
《騎竜兵》はファンファーレで自分の手札のカードのPPを2減らすことができる非常に優秀なフォロワーです。基本的に、相手がコントロールの場合は《サタン》、アグロの場合は《ファフニール》のPPを減らすとよいでしょう。《ファフニール》を減らした場合、PPが7になり、PP6の《騎竜兵》からPP7の《ファフニール》と繋げることができ、非常に強力です。
絢瀬絵里選手のサタンドラゴンでは、《ブレイジングブレス》や《ファイアーリザード》などのPPの低いカードを多く採用しているのが特徴です。《グリムリーパー》や《ゴブリンマウントデーモン》といった守護持ちフォロワーも多く採用し、さらには《ファフニール》を3枚採用しているため、ロイヤルやネクロマンサーなどのアグロデッキに対して有利を取りやすくなっています。
さらに、《サタン》を2枚採用することで、終盤までに《サタン》が手札に入りやすくなっています。これにより、ビショップなどのコントロール相手に安定して《サタン》を使うことが可能になっています。コントロールデッキ対決において、《サタン》を如何に早く出せるかはとても重要で、PPブーストにより《サタン》を通常よりも早く場に出せるのは、コントロールデッキ相手に有利といえるでしょう。
まとめ
当時の環境でトップと言われ、vol.1とvol.2の優勝者も使っていた冥府エルフを使わずに優勝したことから、それだけデッキの完成度が高い証明と言えるでしょう。次回以降どんなデッキを駆使して戦うプレイヤーが現れるか楽しみです。
絢瀬絵里選手のコメント
「まずネクロマンサーを使用した理由は、全てのリーダーの中で一番好きなキャラクターがルナだからです!
次にドラゴンを使用した理由は、個人的にドラゴンはネクロマンサーの苦手なビショップに有利だと思っているので使用しました。ネクロマンサーでは《ケルベロス》が一番大事ですね。場に出したファンファーレの効果で得られる《ミミ》、《ココ》のカードが非常に強力ですし。どちらもスペルなので、墓場を増やしてネクロマンスを発動させるのにも役立つし、コスト1なので使い勝手が良いです。
そして《ファントムハウル》もコンボとして重要です。先ほどの《ケルベロス》で加えることができる《ミミ》、《ココ》と合わせて使えば9ダメージ、進化すれば11ダメージを与えることができるのが強力です。相手のフォロワーを除去することにも使うことができます。
ドラゴンは文句なしで《サタン》! 《サタン》を出すことによってデッキがアポカリプスデッキに変わるのですが、アポカリプスデッキのカードがどれも強力で、フィニッシャーとして活躍してくれるからです。
そこまで繋ぐのに重要なのが《ファイアーリザード》です。相手のフォロワーが残り体力1になっているところに出すのが強力です。例えば相手の攻撃力が7で体力が1のフォロワーにも自分のフォロワーと相打ちにせずに一方的に倒せるのが強いです。あとはコストが2なので早い段階で体力を削りに来るアグロデッキが相手でも、序盤に出して盤面を取らせないようにできます。
決勝戦に関してですが、《ファントムハウル》をドローできれば勝ちの場面で《ファントムハウル》を運良くドローできたのがとても嬉しかったです!
大会前にはランクマッチにて大会で使用予定のデッキに対して練習していたことが多くの勝利に繋がったと思います。
また、ドラゴンはネットで見つけたデッキをそのまま使用したのですがそのデッキが強かったことも勝因だと思います。
今後はランクマッチでのバトルポイントを50000ポイントまで上げるのが目標です!」