Open 2nd Season vol.10 2Pick大会 優勝者 まる@ESV選手 インタビュー

2017.06.13

3月05日に行われたJCG Open 2nd Season vol.10 2Pick大会。
本大会で見事勝利したのはまる@ESV選手でした。おめでとうございます!

 

決勝戦で使用したデッキ

 

2コストのフォロワーこそ少なめですが、マナカーブ通りにピックされています。また、相手のフォロワーにダメージを与えるカードが複数あるので進化権を消費することなく、盤面を返すことができるようになっています。

 

プロフィール

 カードゲーム歴

Shadowverseが始めてです。JCG Open Season1 Final 決勝トーナメント進出していました。

 

チームESVについて教えてください。

Enjoy Shadow Verse の略で、社会人含め多忙な人でも気軽にチーム活動を楽しめるようにということで付けられました。ESVはかなり大所帯のチームなので、頻繁にチーム内の交流戦や構築談義ができる点が大きな魅力です。もともと「楽しむ」ことがチームの第一のコンセプトなので、活動のスタイルも人それぞれで、交流をしているだけで毎日刺激を受けています。

 

まる@ESV選手へのインタビュー

2Pickの試合においてのクラスの選択基準を教えてください。

 ・優先して選んだクラスを教えてください。

まず優先してロイヤル、ネクロマンサー、その2つがない場合ドラゴンを選択するようにしていました。ロイヤルはデッキ構築の段階で「はずれカード」が少なく、序盤から終盤までバランス良く動けることと、一般的に2Pickでは不利だと言われる先攻の時にも疾走や潜伏を持つフォロワーによって比較的勝ちやすいので優先して選びました。次にネクロマンサーは、こちらも「はずれカード」が少ないことと、除去カードや必殺を持つフォロワーが多く相手のステータスの高いカードに対処しやすいため選択しました。最後にドラゴンは、高コストの優秀なカードが多く、単純なパワー勝負になったときに優位に立ちやすいので2Pickでは強いと考えて選択していました。

・逆に選ばないようにしたクラスを教えてください。

エルフとヴァンパイアは避けていました。どちらのクラスも構築が上手くいけば非常に強力な反面、クラスそのもののコンセプトがはっきりしている分、カードの効果を十分に発揮するための構築はハードルが高いと感じていることが理由です。ハードルが高いと感じる理由としてエルフは、手札を複数枚使うことが前提のカードが多く、《フェアリー》を手札に供給できるカードをとることができないと厳しいからです。また、ヴァンパイアはアグロ系のデッキにまとめようとしてもなかなか成功することがなく、復讐状態を活かそうにも回復カードと自傷カードをバランスよくとることができないと難しいと思います。

 

カードをピックする際に気を付けたことを教えてください。

除去スペルや必殺持ちのフォロワーといった対応力の高いカードを優先しつつ、高コストになるべく単体で強いカードを集めることを意識しました。マナカーブを整えて事故率を下げることも少し意識はしましたが、低コストを優先して集めて高コストが少なくなってしまうと、短期決戦が難しい2Pickでは後半に巻き返されてしまうリスクが高いと考え、序盤で多少劣勢になっても中盤以降で逆転できる構成にするようにピックしました。特にピックの中盤までに優秀な除去手段を複数確保することができれば、それ以降は積極的に高コストのカードを採用していくようにしていました。ただ、決勝の時は途中まで低コストのカードばかり掲示されたため、《運命の泉》《セージコマンダー》などのフォロワーを横に並べた際に効果を発揮しやすいカードや、潜伏、疾走を持つフォロワーを優先して選択することでなんとか短期決戦に持ち込もうという考えでカードを選択していました。

 

 印象に残ったカードのピックを教えてください。

個人的に《天空城》は使いにくいと思っているのですが、決勝の時、《天空城》《ツバキ》がペアで掲示され少し困りました。

カウントダウン 15自分の場にフォロワーが出るたび、このアミュレットのカウントダウンを1進める。
ラストワード 自分のロイヤル・フォロワーすべては+1/+1されて、疾走 を持つ。

このペアを選んだ理由はアリーナの2PickとBO1の2Pickとの対戦数の差にあります。アリーナの2Pickは同じデッキで5戦しなければならないため、なるべく使わない可能性のあるカードは避けるのですが、今回は1つのデッキを1度しか使用しないということで、選択したカードの半分程度は試合で使わないと割り切り、優秀なカードはたとえペアが「はずれカード」でも積極的に取りに行きました。こうした理由から、ファンファーレでの処理と潜伏による短期決戦を目指せる《ツバキ》を拾うことを優先しました。

 

印象に残った場面を教えてください。

予選でのビショップとの試合がとても印象に残っています。序盤から相手に理想的な展開で試合を運ばれ、負けを覚悟していたのですが、相手の大型フォロワーに《ハンサ》を合わせ、さらにそのフォロワーを処理しつつハンサを守ることで勝ちを拾った試合です。

《ハンサ》を合わせられたのは正直運以外の何物でもありませんでした。相手の大型フォロワーを処理できないか、あるいはこちらの《ハンサ》を除去されたらほぼ負けだろうという局面だったので、2Pickにおける除去手段の重要性を痛感した試合でした。

 

ファンファーレ 「相手のフォロワーの最大攻撃力の値」と同じだけ+1/+0する。

 

大会での反省点を教えてください。

もう少しリーダー特性を考慮した構築にしてもよかったかなと思いました。2Pickではリーダー特性に合わせた組み合わせが十分に効果を発揮しにくいですが、ロイヤルにおける兵士、指揮官の条件付けやネクロマンサーのネクロマンスなど、ゆるい縛りの中で効果を期待できた場面は多かったので、もう少し欲張ったほうがデッキ全体のパワーは上がったように感じます。特にネクロマンサー使用時は墓地枚数の把握が十分でなく、この墓場を有効活用できれば…と思った場面も多々ありました。プレイ面の反省点は、進化権の使い方です。2Pickだとお互いに進化権を使ってフォロワーをぶつけて盤面を返していく展開になりがちですが、振り返ってみると全体除去や次のターンでの明確な動きが見えている場合、自分の体力を犠牲にしてでも進化権を温存したほうがよかったのではと思う場面がいくつかありました。

 

大会に向けてどのような調整を行いましたか?また、1日のプレイ時間はどのくらいでしょうか?

特別な調整はしていませんが、アリーナの2Pickをプレイする際、BO1の2Pickを意識してピックするようにして感覚を掴んでいました。アリーナ全体での勝率こそやや落ちましたが、やはり体感では「はずれカード」を引かない、もしくは引いても他の手札で問題なく動くことのできる試合が多かったです。プレイ時間は日によってかなり差がありますが短い日は30~40分、長い日は2、3時間程度です(大会や交流戦を除く)。

 

大会の感想をお願いします。

構築戦と異なり相手の手札や動きの予想が立てにくく、その場その場で沢山の可能性を考慮する必要があったので、BO1という試合形式もあいまって、通常大会よりもかなり緊張感がありました。優勝できたこと自体ももちろん嬉しいですが、それ以上に1回1回の試合でお互いに集中してギリギリの試合を多くこなせたことがとても楽しかったです。この真剣味や独特の頭の使い方は、構築戦やアリーナの2Pickではなかなか味わえないので、それだけでもこの大会に参加させていただいて良かったと思います。

 

今後の目標を教えてください。

またタイミングが合えば2Pick大会にも参加させていただきたいです。通常大会での優勝も目指していきたいですね。最近はチームの活動も活発なので、対抗戦もしていけたらと思います。

 

最後に 

5回試合をする場合と1回試合する場合のピックの仕方の違いはとてもためになりますね!アリーナで練習するより、ルームマッチで練習したほうが練習になりそうに思えます。まだあまりやっていない方もぜひ友達を誘って2Pickを楽しんでみてください!

 

まる@ESV選手、ありがとうございました!