Open vol.52 A 優勝者 tabu選手 デッキ解説&インタビュー

2017.03.17

1月15日に行われたJCG Open vol.52 A。
本大会で見事勝利したのはtabu選手でした。おめでとうございます!
tabu選手が使用した2つのデッキは「リノエルフ」と「アグロロイヤル」でした。

 

デッキ1 リノエルフ

 

巨大化させた《リノセウス》を連打することで勝利を狙うデッキです。《ミニゴブリンメイジ》《歴戦の傭兵・フィーナ》《リノセウス》をかき集め、盤面にフォロワーが居ない状態からでも大ダメージを与えて勝利することができます。《リノセウス》を再利用するために《自然の導き》が採用されており、《エンシェントエルフ》と合わせて何度も《リノセウス》で攻撃できるのが最大の魅力です。《古き森の白狼》の採用により、《根源への回帰》を0コストで打つことができ、相手の盤面を1枚で返すことができます。

 

デッキ2 アグロロイヤル

 

バハムート降臨によって高速化したフィールドを駆け抜けるために調整されたアグロデッキです。1コストフォロワー9枚を2ターン目から強化することによって最速で対戦相手の体力を減らしていきます。2コスト以上は即効性を追及するために疾走フォロワー、フォロワーを強化する指揮官、そして《死の舞踏》と、とにかく相手よりも早くダメージを稼ぎたいという意志がデッキ構築に見受けられます。長期戦には向きませんが盤面を膠着させながら攻撃できる《アルビダの号令》、そしてエンハンスを持っているため中盤から終盤にかけて劇的に機能する《レヴィオンセイバー・アルベール》を採用しており、常に勝つチャンスを作ることができます。

 

カードゲーム歴など

小学校の時に、ポケモンカード、MOZ、MTGをプレイしていました。最近ではプレシャスメモリーズというカードゲームを3年程度プレイしていました。

 

tabu選手へのインタビュー

今大会で使用したデッキの選択理由を教えてください。

普段はエルフを使用しているので、1番使い慣れているエルフはまず確定でした。もう1つのロイヤルは最後まで悩みましたが、1番数が多そうなウィッチに強く、どのデッキにも勝つことができるだろうという点から、ロイヤルを選択しました。

 

それぞれのデッキのキーカードとプレイのポイントを教えてください。

エルフに関しては、基本的にランクマッチで使用しているものなので、どのデッキに対しても勝ち筋のある構築にしています。1枚目のキーカードは《エルフの少女・リザ》です。

ファンファーレ 相手のターン終了まで、自分のフォロワーへの
「フォロワー、スペル、アミュレットの能力によるダメージ」は0になる。

最近は《リノセウス》を確定で《ミニゴブリンメイジ》から手札に持ってくるようにするために採用されてないことが多いですが、バハムート降臨でダメージ系のスペルカードが増えたこともあり、効果ダメージ無効の効果は様々な場面で役立つので非常に便利です。環境に多いウィッチに対して有利に働くことが多いのも追い風になっていると思います。あと、単純にお気に入りのカードなので入れています。(笑)2、3枚目のキーカードは《古き森の白狼》《根源への回帰》です。

突進 ラストワード 次の自分のターン開始時、コスト最大のエルフ・カードをランダムに1枚
自分のデッキから手札に加え、そのコストを0にする。

特にネクロマンサーやロイヤル、陽光ビショップなど、守護が多めのデッキに対しての勝ち筋として採用しています。《白銀の矢》でも悪くはないのですが、相手に守護持ちのフォロワーがいた場合、《根源への回帰》の方が比較的安定して《リノセウス》でのダメージを与えられる事と、《クリスタリアプリンセス・ティア》により手札を消費してしまう事もある為、《根源への回帰》を採用しました。

お互いのフォロワーすべてを手札に戻す

プレイングは相手のデッキや手札の状況によって臨機応変に対応できるよう意識しています。基本的には《リノセウス》によるコンボを狙っていきますが、状況によっては0コストのカードを《クリスタリアプリンセス・ティア》に使って盤面を優先し、《古き森の白狼》《根源への回帰》に繋げるといった動きに変えることもあります。また、《ミニゴブリンメイジ》のサーチ先が2種類あるので、あらかじめどちらが出てもいいような動きを心がけています。
ロイヤルの構築はとにかく相手の体力を削りにいくことに特化させた構築になっています。特に守護、回復の少ない超越ウィッチ、ドロシーウィッチを相手とすることを意識した構築です。工夫した点ですが、《歴戦のランサー》を採用せず《パレスフェンサー》を採用しています。

ファンファーレ 自分の兵士・フォロワー1体を+1/+0する

理由としては、《ケンタウロスヴァンガード》《冷酷な暗殺者》に疾走を付与することを優先したいがために指揮官フォロワーが欲しい、序盤に少しでも攻撃力が欲しいといった点が挙げられます。実際これらの疾走を持つフォロワーが勝負を決めたことが何度かありました。プレイングはとにかく相手の体力を何点削ることができるかを意識しました。非常に多かったドロシーウィッチは序盤の展開力、制圧力はそこまででも無い為、なるべく序盤で打点を稼ぎ、中盤以降は盤面を取られつつも《レヴィオンセイバー・アルベール》《アルビダの号令》などの疾走を持つフォロワーを進化させ相手の体力を削り勝利するといったパターンが多かったです。序盤である程度ダメージを与えられていれば、相手にフォロワーの処理を強要させることができるので、対ドロシーウィッチ戦では有効な戦術だと思います。

 

大会で印象に残っている場面を教えてください。

個人的に1番印象に残ったのは決勝トーナメント2回戦の最後のターンです。序盤で手札に引いた《古き森の白狼》2枚をなんとか使い0コストの《根源への回帰》にすることができ、相手の《リノセウス》でこちらの体力を1まで削られたものの、返しの《リノセウス》で21点出して勝利しました。調整の段階でも《古き森の白狼》を2回成功させたことがなかったので、この時は完全に舞い上がって勝ちを確信していました。しかし、この次のターンのドローで1コストのフォロワーか《フェアリーサークル》を引くことができなければ多分20点は出ていなかったので、この《フェアリーサークル》は完全にディスティニードローでした。ちなみに次の試合でも《レヴィオンセイバー・アルベール》をディスティニードローしてぎりぎりで勝っているので完全に運が味方した感じですね・・・。

 

大会での反省点を教えてください。

エルフの構築ですが、《エルフの少女・リザ》を使って展開したあとに打点を上げるカードが《エルフナイト・シンシア》1枚だけなので、《ブレスフェアリーダンサー》《風神》などの全体強化効果を持つカードがあった方が《エルフの少女・リザ》を活かしてあげられたかなと思いました。「それリザ抜いたほうが強くない?」と言われないような構築にしたいです。
ロイヤルの構築は、体力の減ったフォロワーを倒せる手段があったらいいかもしれないと思う場面が何回かありました。プレイングに関しては色々ミスがある気がしますが全体的にもう少し急がずに考えてもいいかなと思いました。特にロイヤルで何も考えずに相手のリーダーを攻撃してその返しで負けた試合があったので、次回は改善したいです。

 

大会に向けてどのような調整を行いましたか?また、1日のプレイ時間はどのくらいでしょうか?

エルフに関しては、ランクマッチで勝てるデッキなら大会でもきっと通用するだろうと思ってランクマッチをしながら少しづつ調整してました。ロイヤルは完全に対ウィッチ想定で調整しました。ただ使用デッキを前日まで決めかねていたのでランクマッチに数回潜った位ですね。予選も調整期間みたいな感じになってしまいました(笑)プレイ時間は大体2~4時間くらいだと思います。

 

新環境いかがでしたか?他に使いたいデッキはありますでしょうか?

エルフの話なのですが、《リノセウス》確定サーチが非常に強く、他の2コストのフォロワーをめっきり見なくなってしまったのが少し寂しいです。今大会に参加した理由の1つに「もしこの構築で優勝したらリザを使う人が増えるんじゃないか?!」という思惑があったので、この優勝をきっかけに《エルフの少女・リザ》をはじめとした2コストフォロワーを入れたデッキが増えてくれたらうれしいです。デッキに関しては、なるべくオリジナリティのあるデッキを使いたいと思っています。デッキを考えるのがカードゲームの1番楽しい所だと思っているので、様々な可能性を試していきたいです。また、ランクがまだAA3なので、早くマスターになって自由にデッキを組めるようになりたいです。

 

今後の目標を教えてください。

今回の優勝をただのまぐれにしないよう、もう1度大会で結果を出したいと思っています。

 

最後に 

《エルフの少女・リザ》への愛が伝わるインタビューでした。ぜひこの《エルフの少女・リザ》入りのデッキが増えることを願っています。愛用カードを使うデッキで優勝するというのも1つのいい目標だと思いました!

 

tabu 選手、ありがとうございました!