Open vol.50 B 優勝者 Tyshi選手 デッキ解説&インタビュー

2017.03.16

1月09日に行われたJCG Open vol.50 B。
本大会で見事勝利したのはTyshi選手でした。おめでとうございます!
Tyshi選手が使用した2つのデッキは「リノエルフ」と「コントロールヴァンパイア」でした。

 

デッキ1 リノエルフ

 

巨大化させた《リノセウス》を連打することで勝利を狙うデッキです。《ミニゴブリンメイジ》《歴戦の傭兵・フィーナ》《リノセウス》をかき集め、盤面にフォロワーが居ない状態からでも大ダメージを与えて勝利することができます。《リノセウス》を再利用するために《自然の導き》《妖精のいたずら》といったカードが多く採用されており、《エンシェントエルフ》と合わせて何度も《リノセウス》で攻撃できるのが最大の魅力です。勝利するまでの時間を稼ぐためにこのデッキでは《森の意志》《クリスタリアプリンセス・ティア》をサポートカードとして採用しています。

 

デッキ2 コントロールヴァンパイア

 

フォロワーを倒しながら時間を稼ぎ、最後は大技で相手を倒すコントロールデッキです。攻撃的なデッキと戦うことが想定されており、体力回復カードが多く採用されています。また自分の体力を10以下にして復讐状態にすることで強力な効果を発揮する《裁きの悪魔》《黙示録》で逆転するというゲームプランも組み込まれています。バハムート降臨からは《レヴィオンデューク・ユリウス》《吸血貴・ヴァイト》が採用されており、以前よりもさらに盤面を制圧しながら勝ち切ることができるデッキに仕上がりました。

 

Tyshi選手へのインタビュー

今大会で使用したデッキの選択理由を教えてください。

リノエルフは、守護をガンガン置かれるデッキ以外には一定以上の勝率が見込め、さまざまなタイプのデッキが使用されるであろう大会に合っていると思ったので選択しました。ヴァンパイアは、不利な相手である超越ウィッチが減り、ドロシーウィッチが増えたことによって全体除去、回復手段を持っているヴァンパイアはウィッチに対しての勝率が上がったと考えて選択しました。また、バハムート降臨の《レヴィオンデューク・ユリウス》《吸血貴・ヴァイト》《群れなす飢餓》がアグロヴァンパイアやその他の横にフォロワーを並べてくるデッキに対して強く、このデッキがリノエルフ以外の現環境での流行デッキに対して有利を取れるのではないかと思いました。

 

それぞれのデッキのキーカードとプレイのポイントを教えてください。

エルフはよくありそうなリノエルフですが、少し変わっている点としては《妖精のいたずら》を2枚入れているところだと思います。ランダム要素が含まれるため、相手がフォロワーを複数展開している場合は運に依存してしまいますが、序盤で立てられた《吸血貴・ヴァイト》《エンシェントエルフ》《ゴブリンマウントデーモン》などの守護に対しての返しとして優秀ではないかと考えます。プレイングでは相手が守護を出してくるデッキかどうかをまず考え、序盤に相手の体力を削るべきか体力に削りにいくのを後回しにして盤面を取るべきかを常に考えていました。また、基本的に勝ちのパターンが《リノセウス》での瞬間火力しかないので、今のターンでの最大打点、次のターンでの最大打点、次に何を引けば相手の体力を削りきれるかを考えていました。

自分のフォロワー1体か自分のアミュレット1つを手札に戻す。ランダムな相手のフォロワー1体を手札に戻す。


ヴァンパイアは2枚採用の多い構築にしていました。相手のデッキを見極めてそれぞれのカードをどこで使うかを考えながらプレイしていました。コントロール寄りのデッキなので手札が増え、選択肢が増える中で、次のターンに相手が最高の動きをした場合に返せるようにするには何を残せばいいかを考えると自ずと選択肢が決まってくると思います。キーカードとしてはまず《レヴィオンデューク・ユリウス》が挙げられます。このデッキを使う上で序盤はとても大切で、《吸血姫・ヴァンピィ》《ユニコーンの踊り手・ユニコ》と合わせて《レヴィオンデューク・ユリウス》を出すことで盤面処理能力の低いデッキに対してどんどん体力を削っていきます。対エルフ戦では《森荒らしの報い》で倒されない体力であり、相手の《フェアリー》も一方的に処理でき、対ウィッチ戦でもすぐには処理されにくく確実にダメージを稼ぐことができるので優先して手札に持ってきたいです。もう1枚のキーカードとしては《血蛾の女帝》が挙げられます。対ドロシー戦において、《マリアナウィザード・クレイグ》《ベビーウィッチ・エミル》などの体力が2のフォロワーを展開してきた際に1枚で返せる可能性があるこのカードはとても優秀であると思います。また、対エルフ戦の時の《フェアリー》2体からの《クリスタリアプリンセス・ティア》に対する返しを始めとして、数多くの状況でいい働きをしてくれるカードだと思います。

ファンファーレ 相手のフォロワーすべてに2ダメージ。
相手のフォロワーが破壊されるたび、相手のリーダーに1ダメージ。


全体的に今大会では引きがとても噛み合っており、自分のプラン通りに進んだ試合が多かったように感じます。ですので日々引き運を高めることは構築と同じくらい重要なことだと思います 。(笑)

 

大会で印象に残っている場面を教えてください。

グループ予選でコントロールヴァンパイア対超越ウィッチになったときに、おそらく《次元の超越》が発動できるであろう8ターン目に《クイーンヴァンパイア》を立てることで相手に体力を削られないようにしてその返しのターンで勝つことができた試合は印象に残っています。

 

大会での反省点を教えてください。

反省点としましては、構築ではコントロールヴァンパイアでは《オーディン》を3枚積みに、リノエルフでは《クリスタリアプリンセス・ティア》を1枚か2枚に抑えた方がよかったかなとは思います。セラフビショップやネフティスネクロがいるかもしれないことを考えると中途半端に《オーディン》を2枚入れるより、3枚にしてしっかり対策をたてておけばもっと安心して試合ができたかもしれません。エルフに関しては、《クリスタリアプリンセス・ティア》が活躍した場面もあったので一概には言えませんが、手札で被ってしまってそのまま出せずに負けてしまった試合もあったので枚数を調整する必要があると思います。プレイングでもおざなりなところがいくつかありました。一番印象に残っているミスは、盤面が埋まることを見落としていて2枚目の《リノセウス》が出せず、勝利することができなかったことです。リノエルフを使う際に最も気をつけなければならないことだったので反省しています。

 

大会に向けてどのような調整を行いましたか?また、1日のプレイ時間はどのくらいでしょうか?

大会に向けてはランクマッチをひたすら行い、環境に合うデッキを試作したことと、配信している方々の動画を見てプレイングや感覚を学びました。1日のプレイ時間は多いときは8時間程度、少ないときは1時間程度です。

 

新環境いかがでしたか?他に使いたいデッキがあれば教えてください。

環境予想は大方あっていました。しかしそろそろ環境が変わってくる頃だと思うので、次回以降のJCGではまた新しいデッキで臨んだ方がいいかもしれません。今後使いたいデッキはコントロールロイヤルとネフティスネクロです。

 

今後の目標を教えてください。

今少しリアルが忙しいので、落ち着いたときにShadowverseの配信をしていきたいと思っています。

 

最後に 

環境を予想してそこに多くいるであろうデッキに対してカードを選択するのはとても重要ですね。大会には大会の環境が、ランクマッチにはランクマッチの環境があるので、日々の練習ではランクマッチを使うとしても、大会ではどのデッキが多いかを常に意識して構築を組むことができれば勝率が上がりそうです。環境の移り変わりがとても早いように思えるので、次の大会ではどんなデッキが勝ちあがるのか、どのデッキが多いのか、引き続き注目です!

 

Tyshi選手、ありがとうございました!