Open vol.47 A 優勝者 soomya選手 デッキ解説&インタビュー

2017.03.16

1月06日に行われたJCG Open vol.47 A。
本大会で見事勝利したのはsoomya選手でした。おめでとうございます!
soomya選手が使用した2つのデッキは「冥府エルフ」と「超越ウィッチ」でした。

 

デッキ1 冥府エルフ

 

《冥府への道》の発動による勝利を目指すデッキ。《冥府への道》の発動による勝利だけではなく、《リノセウス》を利用して早期に相手の体力を削りきるという勝ち筋も存在し、対戦相手のデッキに合わせて戦い方を変えることのできる柔軟性の高いデッキです。《冥府への道》の発動までの時間を稼ぐために相手の盤面を処理する《森の意志》や自分の体力を回復することのできる《フェアリービースト》が多く採用されています。

 

デッキ2 超越ウィッチ

 

切り札である《次元の超越》で勝負を決めることを目指すデッキです。《ベビーウィッチ・エミル》を採用することで序盤の盤面処理や中盤の手札調整、終盤のダメージ調整が可能になっています。《ウィンドブラスト》《炎の握撃》などを多数採用しており、相手のフォロワーを除去する手段が豊富です。そのため、《次元の超越》の発動までのターンを稼ぐことが容易になっています。従来の構築に加え、バハムート降臨で登場した《ルーンの貫き》を採用することにより、スペルブーストを進めながら、相手の体力を削り、勝利までの時間をより早めることができるようになりました。

 

カードゲーム歴など

幼稚園~中学校の時に、遊戯王をプレイしていましたが、大会などには全然参加していませんでした。デッキも1つしか持っておらず、エグゾディアデッキを使っていました。中学校の頃はヴァイスシュヴァルツをプレイしていましたが、これも収集品として、楽しんでいただけでした。元々はカードゲームではなく、vaingloryというゲームをプレイしていました。
実績はRAGE VOL.3 Shadowverse4位です。

soomya選手へのインタビュー

Shadowverseを始めたきっかけを教えてください。

私が病気で引きこもってたからです。家で携帯のゲームをプレイするぐらいしか選択肢がありませんでした。RAGEという大会で400万の賞金があることを知って、より一層頑張りました。

 

今大会で使用したデッキの選択理由を教えてください。

冥府エルフを選択した理由の1つ目は、超越ウィッチや、テンポエルフなどの不利なデッキが、新弾リリース以降減ったからです。2つ目は、冥府エルフは普通の勝負においてもとても柔軟に幅広く対応できるからです。コントロールのデッキに対しては《冥府への道》で勝つことができ、アグロ系のデッキには《フェアリービースト》や、《エンシェントエルフ》で勝つことができます。
超越ウィッチを使用した理由の1つ目は、流行りのドラゴンや、ネクロマンサー、エイラ系のビショップに強いからです。超越ウィッチというデッキはとても選択肢が多い状態で戦うことができます。2つ目は、自分ならその数多くの選択肢から最適解を選び続けて勝つことができるという自信がありました。

 

それぞれのデッキについて詳しく教えてください。

今回使用した冥府エルフと超越ウィッチは不純物があまりない、とてもお手本に近いデッキです。初心者には難しいですが、上級者がさらに上手くなりたい、卓越したいという時の練習用にうってつけです。冥府エルフのキーカードは《フェアリーウィスパラー》です。あくまで、骨組みの一部ですが、このカードが冥府エルフの縁の下の力持ちだと思います。《フェアリーウィスパラー》は場にフォロワーを出しながら、手札を増やせるのが強みです。《エンシェントエルフ》で戻して再び場に出すことができればさらに強いです。そして、手札に加える《フェアリー》はただの《フェアリー》ではありません。《新たなる運命》を使えば、立派な1枚のカードになります。この組み合わせで発動することで、手札を大量に所持しながら戦うことができます。他のリーダーにはない強みです。

ファンファーレ フェアリー2枚を手札に加える。


超越ウィッチのプレイで1番気をつけたことは初手の手札交換です。これが試合で勝てるかどうかを決めます。というのも、超越ウィッチは、ある程度プレイすることは決まっているからです。先にドローをすることだったり、《運命の導き》は0コストの状態では打たないことだったり…。なのであとは、盤面を見て最適解を出せばいいだけです。初手の手札交換は、相手によって変えることがあります。基本的には《次元の超越》を全力で探しに行きます。ただ、相手がヴァンパイアの場合は除去を多めに探しに行きます。もしアグロヴァンパイアだったら自分の体力が持たないからです。《次元の超越》で相手に止めを刺すというよりは《フレイムデストロイヤー》などで止めを刺しに行きます。相手がビショップの場合は、《虹の輝き》を探しに行く行動が無難です。現状、2ターン目に置かれた《詠唱:獣姫の呼び声》に対応できるカードが《虹の輝き》しかないからです。

コスト2以下のフォロワー1体かコスト2以下のアミュレット1つを、手札に戻す。カードを1枚引く。
 

私が1番言いたいことは、「数」が大切だということです。私自身、他の人の記事を見たり、デッキレシピを見て強くなったわけではありません。むしろ、そういうのものは極力見ないように避けてきました。「自分で数をこなして、上手くなる。」これが上達への1番の近道です。現在トッププレイヤーと呼ばれる人たちも最初の頃はただひたすらにランクマッチをしていました。自分の実力は自分で掴み取りましょう。

 

大会で印象に残っている場面を教えてください。

決勝3戦目、最後のターンです。相手がリノエルフでした。7ターン目での選択肢が、《新たなる運命》を使って《冥府への道》の発動条件を満たして相手の盤面を一掃するか、《エンシェントエルフ》を立てて、相手の《リノセウス》から自身の体力を守るかの2つの選択肢がありました。ですが、相手が使ったカードを思い出して、このターンでは倒されないと判断して思い切って《新たなる運命》を発動しました。その結果、勝つことができました。

 

大会での反省点を教えてください。

反省点はまだまだ後攻の冥府エルフの時の初手、手札交換の基準が定まっていないことです。自分は《エンシェントエルフ》を残すのですが、これがいいのかどうかはまだよく分かりません。

 

大会に向けてどのような調整を行いましたか?また、1日のプレイ時間はどのくらいでしょうか?

調整はあまりしていません。超越ウィッチは、既存のデッキに《ルーンの貫き》を入れただけです。1日のプレイ時間は10分もないと思います。その代わり、他の人の配信を1日12時間以上勉強しながら見ています。手に鉛筆を持ち、イヤホンから配信を流し、目は画面を見たりノートを見たりという感じです。(笑)初心者中級者の人は見ても自分の物にするのは難しいと思うので他の人の配信を見ることはお勧めできません。しかし、上級者なら人の配信を見ながら自分の力にできると思います。

 

今後の環境予想と、注目しているデッキを教えてください。

環境はコントロールデッキと、アグロデッキがぐるぐるトップを争うのではないかと思っています。どこに落ち着くのかはまだわかりません。注目しているデッキは、ネクロマンサーです。ネフティス軸のデッキがどこまで通用するのかが気になります。

 

 今後の目標を教えてください。

ゲーマーとして一本で生きていく!!と言いたいところですが、それは、現実的に考えて無理です。なので、勉学に励みながらもゲームの大会でも成績を残し続けていくことです。その勉学というのも、ゲームやゲーマーにとって大切な部分を兼ねることを学びたいと思ってます。簡単に言うと、カードゲームをして、お金になるような仕組みを作れる知識を持つための勉強をしたいってことですね。文武両道ならぬゲーム両道(?)を目指しています。

 

 最後に

ゲーマー、特にカードゲーマーは大会などで、実績を出すことは必然じゃないと思います。ランダム要素が多いので勝ち続けることが難しいからです。なので、優勝した際や、入賞した際に、しっかり爪痕を刻んで、それを自分の知名度に活かして、次に繋ぐことが大事だと思ってます。大手サイトや動画配信サイトに自分を売り込んで、自分自身を商品として確立できた時に、初めてゲーマーとして生きていけると考えています。
勉強を頑張って、いつか社長になり、引きこもりのゲーマーたちを社員にします!

 

最後に 

勉強をしながら配信を見て、自分の物にする。というのはとてもすごいことだと思います。今までのインタビューではなかった調整方法でなるほどと思いました。この他にもただランクマッチやルームマッチを行うだけではない調整方法があるのではないでしょうか?自分に合った調整方法が一番ですね。色々試してみるといいかもしれません!

 

 soomya選手、ありがとうございました!